デジタルビューファインダーについて
感光材を塗布したフィルム等で撮る場合、インスタントフィルム出ない限り、しかるべき時間を経て現像してみないと露光結果がわかりません。
まだ見えない潜像に託しながらの撮影になります。
モニターで即時結果が分かるデジタルカメラは便利であるが、表示は主に手持ちカメラの場合その背面にあるモニターで確かめることになります。
ファインダーをのぞく目を離して、モニターをチェック。
特に、JPEG画像で撮影を進める場合は、その往復運動が煩雑になってしまうのです。
日中の撮影では、太陽光がモニターを反射して見にくい場合も多い。なによりも、カメラのレンズの向こうにいる撮られる人から、目を離して手元にあるその人の少し過去の姿を見るのは齟齬があることでしょう。
ミラーレスカメラが一般になってきて、デジタルビューファインダーが一般的になりつつあり、私の場合ミラーレスカメラには抵抗感があったものの、ソニーα99が発売されて、それまで使用していたα900から、デジタルファインダーを用いたそれに替えました。
α900のファインダーはとても明るく見やすく、かつピントの山もつかみやすくて、長時間の撮影でも疲れない良いものでした。
α99のファインダー画像はそれとは別物でファインダーとしては問題のあるものでしたがファインダーから目をそらさず、ファインダー内で撮影した画像を瞬時にチェックできるそのことだけで私には十分でした。
ファインダーに露出結果をモニター(ライブビュー)出来ますが、瞬間光のストロボのモデリングランプ下では当然ながら、露出結果をライブビューしない画像で見ることになりますが、白い背景や、背景が明るい場合はファインダー内のいわゆる評価測光に依存する為に、被写体が暗くなり見にくいことも多々あります。
ファインダー内の画像はもっぱら明るく長時間見ていると目が疲れてしまいます。
私はこれを両目交互に覗き込むことで目の疲れを分散させています。
それまでは利きの左目で覗いていましたが、利き出ない右目でも慣れてきました。
片目で現在の被写体を追い、片目では過去の姿を見ているのは奇妙ではあります。
設定もファインダー内で選択画面が出るので、それも含めて足られる人から見て、撮影者がカメラに注視していることを見せない。
道具はそれが慣れてきて、仕様者がその道具を透明な存在になれば優れているといえますが、カメラの存在が、撮るものと撮られるものの双方で透明なものになっていくことが、限定された場面では有効かもしれません。
ダイアン・アーバスがマミヤの二眼レフ(マミヤC33プロフェッショナルか)と共に写っている写真を見たことがあります。
上から覗き込む二眼レフのスタイルが彼女の眼を不在、もしくは隠ぺいさせ、比類ない仕事につなげたのでしょう。
特に人物の移ろいやすい何かを撮るにあたって、デジタルビューファインダーカメラはデジタルカメラにおけるモニター画像チェックのを被写体から隠蔽させることに成功しています。